マレーシア・ボルネオ島の旅 2002

-- ボルネオ島一人旅 --
8月2日〜8月16日

執筆:ロングステイ旅行クラブ代表 土田  保穂

AUGUST  2002
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8月 11日  コタキナバル郊外・キナバル国立公園

昨夜、腕脚20ヶ所以上を蚊に刺され、一日中痒くて困った。薬を持参してきたが、うかつだった。昨夜の夕日が美しく暗くなるまでビーチにいたせいだ。

ホテルのベルボーイカウンターでレンタカー予約した。素晴らしい車がきた。合計走行距離113,668kmの三菱ランサーだ。 40kmも離れたコタキナバル市街から運転してきた青年に、君個人の車かと聞くと、会社のものだという。 契約書はと私に聞かれて契約書を取り出すが、サインするだけの簡単すぎるものだ。 金額は24時間6000円+保険料1500円、ガソリンゲージを見ると30%ほどガソリンが減っている。 私が要求し2人でスタンドへ行きスーパーガソリンを満タンにした。

スタンドのすぐ横が、サンデーマーテットだ。地元の人たちが生鮮食料品を求めてやっくる。 珍しい果物が路上に敷かれたゴザの上に並んでいる。果物は実に豊富だ。名前のわからないものが多い。
売り手は殆んどが老婆達だ。節くれた手、皺だらけの歯の抜けた顔、それらが、ご苦労の多い人生を物語っている。 野菜も多種あり豊富だ。魚売り場には鰹、鰯、鯵、など日本でもおなじみの物や珍しいものが数多くある。氷のひとかけらもない。 魚の上から濁った水をかけているだけ、この暑いのに大丈夫だろうか。
全てが個人の商売らしい。同じ品物を売る店が集団を成しているので比較がしやすい。 合計300店ほどもあるだろう、焼き鳥、てんぷら、氷水、や、衣類、時計、ラジオ、音楽テープなども売られ、ごったがえしている。

一人車に戻り、教えられたボタンを押すと、すごい音でクラクションが鳴り出した。慌てて止めようとするが止まらない。 車の中のボタンやスイッチを手当たり次第に押すが、止まらない。そのうちに人が寄ってきて、いろいろアドバイスをくれる。 バッテリーを外すにも工具もない。恥ずかしいやら申し訳ないやらで汗が噴出す。
ブルーのシャツを着た男が止めてくれた。お礼を述べエンジンをかける。今度はクーラーが働かない。 モタモタしていると、暑い室内でさらに汗が吹き出る。またブルーのシャツの男に救われた。

そこから、80km先のキナバル国立公園を目指した。本日の走行距離を測ろうとメーターを見ると動いていない。 ハンドルはパワステアリングがなく重い。ブレーキは踏んだ後1秒ぐらいして効いてくる感じだ。要注意、要注意と心でつぶやく。

ボルネオの自然を楽しんで走っていると、前方に東南アジアの最高峰キナバル山(4101m)が見えてきた。 残念ながら雲の中頂上が見えない。しかし、丘や山が見渡せるパノラマ風景は雄大で素晴らしい。
有料のキナバル国立公園に入り、世界的に貴重な動植物が生息するジャングル公園を車で行く。 宿泊施設があり、レストランなどもある。公園内にも幾つかのトレッキングコースがある。全てがジャングルトレッキングだ。
車でいける終点には、厳つい門があり鉄格子がある。ここがキナバル山への登山口だ。 車から降りると寒さを感じるほどの気温に驚いた。ここは海抜1800mもある。

帰りは道に迷う。道路標識等の整備が私から見ると未完成だ。地図も簡単なものしかない、おまけに走行距離がわからない。 何回も聞きながら無事到着した。



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